「ぺるけ」さんの設計を基にした「簡単版hFEテスター」が完成してから、あっという間に二ヶ月が経過してしまった。
Measuring Instruments for Audio (op316.com)
しりに火がついてきたこともあって、「トランジスタ式ミニワッターPart2」と「トランジスタ式ミニワッターPart5 15V版」の製作用に調達していたトランジスタ10種目について、hFEを測定して選別することにした。
1)調達トランジスタのhFE測定
- 「簡易版hFEテスター」を用いた調達トランジスタのhFE実測値は、上図のように至った。室内温度:24℃にて。
- 簡易版テスターと言っても、電源投入して20秒ほどでhFE値がほぼ安定する。正直言って予想外であったが、さすがはぺるけさんの設計という実感である。
- 調達トランジスタは全て「東芝」の製品で、同社のデータシートに記載されているhFE仕様の枠内に収まっている。
2)トランジスタ式ミニワッター向けの選別
- 個体(#1~#4)間のhFE偏差を見たときに、Part5 15V版(次段増幅)用「2SA1680」#4がはみ出し気味であるが、±10%の枠内には収まり、2SC950-Yの定電流回路を有する差動増幅用であるため良しと判断する。
- Part5 15V版(出力段)用「2SA1359-Y」でもhFE偏差が大きいが、「選別しなくても十分に性能が出ます」というぺるけさんの指標があり、これも良しと判断する。また、「2SA1869-Y」と「2SC4935-Y」(旧と表記している)で構成する方策もある。
http://www.op316.com/tubes/mw/mw-15v-p5.htm
- Part2(2段目)用「2SC4408」の代替え用「2SC2655」は、hFE:230と246の実態であるため、「hFE:180以上」とするぺるけさんの設計条件を満足できる。
- Part2(出力段)用「2SC4881」は、#3と#4を使用する。hFE:137と138の実態(左右の偏差は少ない)で、「hFE:140以上」の設計条件に近似(誤差範囲)しており良しと判断する。